水子供養
水子供養(みずこくよう)とは
中絶 流産 死産などにより、この世に誕生できなかった命(赤ちゃん)を水子(みずこ)と呼びます
この世に誕生できなかった赤ちゃんの供養をする事を水子供養と呼ばれています。
水子供養というのは 日本独自の供養です。
戦後、中絶件数が増え、女性達の心理的な負担、不安から 心の救済として、供養の必要性が高まりスタートしたものだと考えらます。”みずこくよう”という 言葉が一般的になったのもこの頃からでしょう。一時期 オカルトブームの流れで”水子の祟り”という言葉が横行するようになり
”中絶した子はママを怨んでる”
”悪い事が起こるのは、その時のせいだ” と
人の弱みに付け込み、心理をビジネスに利用した一部の人達や高い仏像を買わすお寺さんがあり、悪徳商法、詐欺商法として、一気に広まった時代があります。その頃の風潮がまだ残り、現在でも
“赤ちゃんが私を怨んでる”
”色んな事が上手くいかない”
“今 いる子供に悪さをする”
“流産 死産でも 水子供養をしなければいけませんか”
などの問い合わせがよくあります。また供養をしたいが、どうしたらいいのか分からない、お寺に行くのが怖い、不安と云うのも、そういう所から来ている気がします。まず供養の仕方ですが一般的にはお寺だと思います。どのお寺でもしているのでもなく、水子供養をしていない宗派もあります。水子供養をしているお寺さんは、宗派関係なく受けて下さいます。お地蔵さんがない所での水子供養はどういったものだろうか?と思ったりしますがホームページなどで どの様な供養が行われていて 金額など明確になっているのか不明な点はないのかチェックされ、このお寺に行きたいと思われた所でご供養されるのが一番だと思っています。お電話などの対応もチェックポイントですね。
水子供養は 必要なのでしょうか?
心が積もれば形となり、表れます。結果 日常生活にも変化がみられ、良い結果へと結ばれていきます。たたりや悪い事が起こらない為に供養をしなければいけないと思っているのならば、しなくても大丈夫ですよ。きれいな純粋な魂、大好きなママに意地悪をしにきますか?それ故に水子供養は「心」だと思います。
お寺に行きたくない、自分だけで供養をしたい と思っておられる方…
自分の心で赤ちゃんへの想いを伝えて上げるだけでもいいと思いますよ。
お寺や神社などに行かれた時に手を合わせて上げるのもいい事です。
水子供養のやり方、方法、決まりはありません。
どのような形にせよ、この世に誕生出来なかった命
ママの腕に抱かれず、パパの愛にふれる事ができなかった赤ちゃん
赤ちゃんの一番欲しいものは、ママの温かな愛情ではないでしょうか
ママの温かな愛情が、その気持ちが 本当の「水子供養」だと考えています。
しかし『水子供養』という 供養をお寺ですることにより、非常に大きな心の支えになることも事実です。なくしてしまった 大切な命とどうつながって生きていくのか、どう前へ進んでいくのかが仏教的な考え方の 『水子供養』 です。
私達は使命をもって 意味があり、この世に誕生しています。この世に誕生できなかった魂にも間違いなく、意味があります。この世に誕生できなかった赤ちゃんが あなたをママに選んだ事に意味があります。この悲しい経験を通して、あなたの人生において必要な事を、自分の命をかけて、伝えにきてくれています。
この悲しみを”強さ” と ”愛”に変えなければいけません
中絶後
お気持ちの整理がつかず、心が乱れたり不安定になってしまい、自分を責め続けます。この罪悪感が非常に大きく苦しみを与えます。そういう方が大半だと感じています。
流産 死産後
折角 自分の所に来てくれたのに産んであげれなかった。
何が悪かったのか、理由を必死に探してしまいます。
どうして どうして こうなってしまったのか…
本当にごめんなさいという気持ちで自分を責めてしまいます。
女性にとって忘れることのできない悲しい重い出来事です。
どの形にしても女性は その気持ちをずっともってしまうものです……
罪悪感だけが残っていく……
でもね
罪悪感は その人その子を愛しているから、大事だがら 生まれる感情です。
その人を想う証(あかし)です。
何も思っていなければ罪悪感は生まれません。
罪悪感がなくなり、消える事は無いでしょう。
しかしなくす必要もないと思っています。
そこから生まれてくる大切なものがあります。
この ”ごめんね” の感情 ”ママの愛”は しっかりと伝わっていますよ。
長くなりましたが、お寺で供養をする意味・意義とは
○我が子の幸せを願う親の祈りです
○この尊い命に愛情を注ぎ、繋がる事です
○自分を許し心が少しでも和らぎ救われる事です
○一つの区切りです
子供の守護仏は地蔵菩薩(おじぞうさん)です
お空の子供達は お地蔵さんが見てくださっています。
安心して下さい。
子供たちは、笑顔です。
この世に出逢う事ができなかった
でも
確かに感じていた
あなたの大切な命に
ありがとうを込めて
向き合い 祈る ひとときを…
合掌 伊丹 理惠